宮島街道名勝旧跡

2016/11/23 広島市西区

「歴史散歩」74 ~広島市西区/草津の妙見さん

 軍津浦輪物語 「自分を慈光寺に納めるよう」



 西国街道が広島市西区古江から草津に差しかかると周辺に多くの神社仏閣が現れる。
この辺りは原爆の爆心地からおよそ5キロ圏内にあたり、
そうした神社仏閣にいくつかの被爆建物が見える。

 
 「草津の妙見さん」と呼ばれている、
日蓮宗・慈光寺(写真上)も西国街道に隣接しており、その山門は被爆建物である。
実は、この寺には本堂など、ほかにも被爆建物があったが、
2008年に建て替えられ残るは山門だけとなっている。

 
 山門の前には、緑色の自然石に「妙見大菩薩」と刻まれた石碑がある。
この寺の寺宝・北辰妙見大菩薩像は、
江戸時代に博多の船頭が広島への航行中に長州豊浦沖の海中より出現したとされており、
その霊験を求めて多くの参拝を得ている。
このことについて、「広島郷土史研究会」発行の『軍津浦輪物語』は、
伝説として、この仏像を海中から拾い上げたのは漁師で、
それを自宅に持ち帰ったところ妙見大菩薩が三日三晩夢に現れ、
自分を慈光寺に納めるようにと訴えたという面白い話を紹介している。


 また、江戸時代までは、神仏習合と言って、
神さまと仏さまが寺院に同居することが多かったが、
この慈光寺もその一つで、境内にはその名残りである石の鳥居(上の写真右)がある。
お寺に鳥居があるというのは珍しく感じるかもしれないが、
本堂の前には、狛犬も座っており(上の写真左)、神仏習合の色が濃い。
【学習共同体 河浜塾 河浜一也】

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